銅価格情報

国内山元建値<JX金属改定日>

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アメリカ大統領選挙後の銅価格の動向

最終更新日:

2024年11月にアメリカ大統領選挙が行われました。この選挙の結果やその後の経済の影響によって、銅価格はどのように変化したのでしょうか。本記事では、2024年11月から2025年3月までの銅価格の推移を追ってみます。

2024年11月:選挙直後の市場の不安定さ

アメリカ大統領選挙の直後、市場では政治的な不確実性が高まり、投資家のリスク回避姿勢が強まりました。これにより、選挙前は9,500ドル/トン前後だった銅価格が、11月中旬には9,000ドル/トンを下回る水準まで下落しました。

この下落の要因として、選挙結果が経済政策や貿易方針に与える影響が不透明だったことに加え、ドル高が進行し、金属市場全体に影響を与えたことが挙げられています。また、一部の投資家は、選挙後の金融政策や景気対策の方向性を見極めるため、慎重な姿勢を取っていました。

さらに、大統領の交代に伴い、新政権の政策がどのような影響を及ぼすのかが不明瞭だったため、市場は慎重な動きを見せたようです。特に、環境政策やインフラ投資計画の行方が注目され、投資家の様子見ムードが広がっていました。

2024年12月:市場の安定と銅価格の変動

12月に入ると、市場の不安が徐々に和らぎ始めました。新政権の政策の方向性が明確になり、投資家の慎重姿勢がやや緩和されたことで、銅市場も落ち着きを取り戻すかのように思われました。しかし、12月のLMEの月平均価格は8,919.53ドル/トンにとどまり、11月の下落からの回復は限定的でした。

この時期には、中国をはじめとする主要経済国での景気回復期待が高まる一方で、米国の金利政策やインフレ対策が市場に影響を与え続けていました。特に、新政権が掲げる経済政策の具体化が進む中で、財政政策の影響や貿易関係の変化が銅市場にどう影響するかが注目されました。

また、新政権が再生可能エネルギー分野やインフラ投資に力を入れるとの見方が強まり、これが中長期的な銅需要を押し上げる要因として期待されると考えられていました。

しかし、政策の実施には時間がかかるため、短期的な価格上昇にはつながりませんでした。

2025年1月~2月:中国の経済回復と銅の需要増加

2025年の初めには、世界的な経済指標の改善が見られました。特に、中国をはじめとする主要経済国でインフラ投資の拡大が発表され、これが銅の需要を押し上げる要因となったと考えられます。その結果、銅価格は安定的に上昇し、一時的に9,500ドル/トン近くにまで達しました。

2025年3月:供給不足の懸念と高値圏での推移

2025年3月に入ると、市場では供給不足の懸念が浮上しました。世界的な銅の需要は依然として強く、供給側の調整が進む中で、銅価格は高値圏で推移しています。

具体的には、2025年3月6日時点でLME銅価格は9,654ドル/トンを記録しています。

2025年3月以降の銅価格予測

今後1年間の銅価格は、以下の要因によって影響を受けると考えられます。

1. 供給不足の可能性

アルミニウム市場では2025年に供給不足が予測されており、価格上昇が見込まれています。銅市場でも供給不足の懸念が強まり、これが価格上昇の要因となる可能性があります。

2. 中国の需要動向

中国は世界最大の銅消費国であり、その経済活動や政策が銅価格に大きな影響を与えます。鉄鉱石の輸入量が増加している一方で、鉄鋼需要は減少しているとの報道もあり、この動向が銅市場にどう影響するかが注目されています。

3. 世界経済の動向

世界的な景気動向やインフラ投資の拡大は、銅の需要と価格に直接的な影響を与えます。特に、新興国の経済成長や再生可能エネルギー関連の投資増加は、銅需要を押し上げる要因となります。

まとめ

2024年のアメリカ大統領選挙後、銅価格は政治的な不確実性から一時的に下落したものの、新政権の経済政策や世界的な経済回復によって上昇傾向を示しました。特に、中国のインフラ投資や供給不足の懸念が影響し、2025年3月現在も銅価格は高値圏で推移しています。

また、新政権の政策が銅市場に与える影響も無視できません。環境政策やインフラ投資の推進は長期的に銅の需要を押し上げる可能性があり、今後の政策の展開が価格動向にどのように影響するのか注視する必要があります。

今後1年間については、供給不足や中国経済の回復が銅市場に大きな影響を与える可能性があります。

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